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シリカブラックの貴重性

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シリカブラックは、天然ミネラルを豊富に含んだ天然鉱石で、学術名はグラファイトシリカと呼ばれています。
世界的にも珍しく、日本では唯一、北海道桧山郡上ノ国天の川上流の一部で産出される貴重な鉱石です。
■成分分析 |
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分析項目 |
測定値 |
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分析項目 |
測定値 |
炭 素 |
5.03 % |
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マグネシウム |
0.45 % |
シリカ |
81.35 % |
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チタン |
1.18 % |
二酸化鉄 |
0.53 % |
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ナトリウム |
0.08 % |
アルミニウム |
6.35 % |
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カリウム |
1.66 % |
カルシウム |
0.02 % |
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水 分 |
0.31 % |
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シリカブラックの特徴

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【1】遠赤効果で有名な炭やセラミックなどは、100℃近い温度で遠赤外線を放射しますが、シリカブラックは40℃前後の常温で遠赤外線を98%も放射します。
【2】遠赤外線の中でも、特に動植物の細胞を活性化するといわれる「生育光線」を、比較的低い温度にて強力に放出します。
そのため、すぐれた遠赤外線放射天然素材として注目されています。
■シリカブラック商品使用時の体温変化 |
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シリカブラック無着用の部分に比べて、1分間使用後の体温が上昇しています。 |
シリカブラックと岩盤浴

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シリカブラックが脚光を浴びてきた理由のひとつに岩盤浴があります。
岩盤浴は秋田県の温泉地で行わている温熱療法とも、九州地方が元とも言われています。
サウナと違い40度ほどの室温で無理なく入れるのが特徴です。
流行の岩盤浴施設では様々な石が床に敷かれて利用されています。
一般的に岩盤浴施設を利用すると温泉と同じように、身体を温めることによる効果があると考えられます。これは体温が高いほど免疫機能も高くなる、血管が拡がるので血行は良くなる、新陳代謝が良くなり汗とともに老廃物が排出される、自然治癒力や免疫力の向上するといった温熱療法に似たものです。
健康な人にとってもストレス解消やリラクゼーション効果を感じて利用される方も多くいます。シリカブラックを利用した岩盤浴もそのひとつとして認知度が高まってきました。 |
遠赤外線と生育光線

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シリカブラックが放射する遠赤外線は、常温に近い温度下においても黒体に近い放出曲線を描いており、放出強度も動植物が吸収する9〜10μm(マイクロメートル)の電磁波を最も強力に放出しています。
その放出エネルギーは、0.004w/cm2であることから、人体の発するエネルギーよりわずかに高い数値になります。このように、シリカブラックは常温(40℃以下)で強力な「遠赤外線」を放射しています。
その中でも特に人体や動植物を構成している物質の共鳴吸収波長域に相当し、生体の細胞を活発にする作用がある4〜14ミクロン程度の波長帯の通称「生育光線」を主として放出しており、治癒効果や動植物活性化効果があると考えられています。
その放射度合いを「分光放射率」で表すことが出来ます。「分光放射率」は1(または100%)を最高とし、1に近いほど強力に放射されることを意味します。
一般に、鉱石やセラミック類、木炭類は比較的高レベルの分光放射率を示します。これらの中でも分光放射率0.9 以上のものは限られます。 更に 「生育光線」と呼ばれる
4〜14 ミクロン全域にわたってこのレベルを保持する材料は稀です。
シリカブラックの分光放射率は「生育光線」の波長帯においてほぼ0.9を保持していることから強力であることがわかります。
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■シリカブラック配合塗料の常温(39.9℃)における遠赤外線放射波長
(徳島県立工業技術センター 測定)

遠赤外線の理想黒体とシリカブラック配合塗料が放射する遠赤外線波長を比較すると、波長が相似しているため生育光線として認められている。
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■シリカブラック配合塗料の常温(39.9℃)における遠赤外線放射率
(徳島県立工業技術センター 測定)

理想黒体に対するシリカブラック配合塗料の放射率は、常温でも高く理想的な遠赤外線を放射している。
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生育光線の範囲

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人間を含めた地球上の全ての動植物また、物質は、それぞれ、決まったある一定の電磁波を吸収・放出して生存しています。
ここで言う「電磁波」とは、主に太陽光線を指しています。この太陽光なしには生物の生存は困難です。しかし、紫外線やマイクロ波のように放射量によって悪影響を受ける場合もあります。
では、人や動植物にとり有益な電磁波とは何でしょうか?
それは、ウィーンの変位法則という計算式で求めることが出来ます。
例えば、人間の体温を36.5℃とした場合、・・・と計算すると、その吸収波長は、約9.65μm(マイクロメートル)となり生育光線域に含まれています。
この生育光線域は太陽光線の中でもわずかな範囲です。
■生育光線
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また、ボルツマンの法則を用い、人間の放出エネルギーを・・・と計算すると、そのエネルギーは、約0.0028w/cm2となり、このエネルギーで生体を構成する原子・分子は固有の分子運動をしています。
つまり、人間の場合この約9.65μm(マイクロメートル)の波長域の電磁波を吸収し、0.0028w/cm2のエネルギーで生体を活動させているのです。
そして、人間が生命を維持するため、この有益な電磁波を吸収するには、
・電磁波域が9.65μm(マイクロメートル)の波長である。
・エネルギー放出量が0.0028w/cm2をわずかに超えるものである。
この二つの条件が必要となってきます。 |
生育光線の有用性

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生育光線を吸収した物質は振動エネルギーが高くなると考えられています。
人間の体は約70%が水分であるといいます。生体に必要な恒常性を保つための条件にかなったものが水です。
溶媒としての水は極性分子としての水が水素結合をつくっているため、他の液体に比べ、沸点、比熱等が極めて高だけでなく、水は電離を行い、H+とOH-をつくりだし、PHの調節にも重要な役割を果たしています。
生体内で重要な水に対して、生育光線は、水のクラスター(分子の大きさ)を細かくします。つまり、水分子を共鳴振動させ、水分子の集まりを小さく分断させているのです。
その結果、細胞膜外液(細胞膜に付着している三層の水のうち、外の二層の水で自由水といわれている。)を細胞に付着させて活性を維持させるだけでなく、内側の一層(細胞内液)の水が細胞内に浸透しやすくし、Ca2+の量を細胞内で増加させ、細胞の機能を賦活化せています。
参考として生活環境における主なものは、4〜14μm(マイクロメートル)の生育光線の中にある電磁波を放出しています。 |
参考: Black Body Radiance(黒体)について

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黒体とは、1862年にドイツの物理学者 ガスクフキルヒホフ が熱放射のエネルギー測定の基準体として定義した仮想的な物体で、全ての波長の電磁波を100%吸収する理想の物質で、現実には存在しません。
例えると、ブラックホールのような存在ともいえます。
また、この黒体の放射能力を1として、物質の放射能力が検討できる。
■キルヒホフの法則
一定温度下で同じ波長の放射線に対する物質の吸収能力と放射能力との比は、物質の性質に関係なく、温度のみに依存し、一定である。
■ボルツマンの法則
黒体の放射する全エネルギーWは、その黒体の絶対温度Tの4乗に比例する。
計算式 W = σT4(W・m2) σ = (2π5k4)/(15c2h2)
* k : ボルツマン定数
* c : 真空中の光速度
* h : フランク定数
■フランクの輻射法則
黒体における波長(λ)および温度(T)と放射強度の関係は次式で与えられる。波長λとλ+λdλの間にある放射エネルギー密度をрdλとすると
計算式 р=(8πhc/λ5){exp(ch/kλT)−1}-1 が成り立つ。 |
Wien(ウィーン)の変位法則

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黒体放射についての波長と温度の関係の法則
計算式 λ=2,987/T
注釈
* λ :吸収波長(?)
* T :273+温度(℃)
* 2,987 :ウィーンの変位法則の定数 ( 地球上の物質の分子量の平均 )
* 273 :絶対温度
( 個々の物質の特性に依存しない温度目盛りを理論的に定めた温度。
熱力学第二法則に基づいて定める単位:
K(ケルビン)
1気圧下の水の凝固点 273.15Kを基準とする。 )
■日常生活における主な吸収波長 |
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項 目 |
適用温度(℃) |
波長(μm) |
人間の体温 |
36.5 |
9.65 |
快適な気温 |
20.0 |
10.19 |
おいしい水 |
8.0 |
10.63 |
ガスの火 |
600.0 |
3.42 |
風 呂 |
40.0 |
9.54 |
沸 騰 (水) |
100.0 |
8.01 |
氷 |
0.0 |
10.94 |
てんぷら |
180.0 |
6.59 |
焼肉・焼魚料理 |
280.0 |
5.40 |
冷凍魚 |
-55.0 |
13.70 |
冷蔵庫 |
5.0 |
10.74 |
生ビール |
10.0 |
10.55 |
サウナ風呂 |
110.0 |
7.80 |
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■参考文献

・ シリカブラックについて−常温生育光線放射鉱石− / 佐藤 啓
・ シリカブラック概要 / 株式会社 ベンチャー21
・ 天然物の遠赤外線放射性 / 尾谷 賢
■データ/写真提供

・松島光陽化学株式会社 
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